当院では2007年11月より、睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)の検査を始めました。 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は約15年前頃から呼吸器科で注目されるようになった病気です。
最近では、電車の運転手が運転中に居眠りをしてしまい駅の停車に失敗をしたことなどでマスコミなどで交通事故の原因として注目を浴びるようになりました。しかも、平成13年度の道路交通法改正で、眠気を訴える疾患に罹患していて、治療を受けていない方には運転免許の発行、更新をしないことになりました。理由は交通事故の発生率が約7倍に増加するとわかったからです。 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は交通事故以外にもいろんな病気の原因になります。糖尿病・高血圧・脳卒中・心疾患など睡眠時無呼吸症候群(SAS)のないひとに比べ病気になる確率がグンとあがるのです。

高血圧は   2
心疾患は   3
脳卒中は   4
糖尿病は   1.5

上記のように発症する可能性があがるといわれています。余談ですが、1995年頃、呼吸器学会で睡眠時無呼吸症候群(SAS)が取り上げられている頃、循環器科に所属していたわたしは呼吸器科の先生にお願いして心筋梗塞の患者さんに検査をしたところ8人全員に睡眠時無呼吸症候群(SAS)が認められて驚いた経験があります。では、診断の流れを示します。    

AHI=無呼吸低呼吸指数=1時間あたりの無呼吸の数を表しています。 症状にはどんなものがあるのでしょうか? 特徴は、「いびきをかいて寝ている。」「息が止まっている。」とよく言われたり、十分な睡眠時間をとっているのに眠気がとれない、だるい、シャキッとしないなどの症状です。他人がみるとあくび・居眠りなど怠けているように思われます。

次の問診表を見てください。

Epworth Sleepiness Scale(ESS)という 以下の8つの状況において,次の4つの段階で睡眠を評価する方法もあります。 それぞれの評価点数の合計が11点以上だと睡眠時無呼吸症候群の疑いが強いと考えられます。

状況 点数
①座って読書しているとき 0 1 2 3
②テレビを見ているとき 0 1 2 3
③人がたくさんいる場所で座ってなにもしていないとき(会議中や、映画を見ているときなど)
0
1
2
3
④車に乗せてもらっているとき(1時間ほど)
0
1
2
3
⑤午後、横になって休憩しているとき
0
1
2
3
⑥座って誰かと話しているとき
0
1
2
3
⑦昼食後、静かに座っているとき
0
1
2
3
⑧運転中、渋滞や信号待ちで止まっているとき
0
1
2
3

0点 決して眠くならない
1点 まれに眠くなるときがある
2点 時々眠くなる
3点 眠くなることが多い

検査方法 上記の問診の結果睡眠時無呼吸症候群の疑いが強い方に簡易の装置を貸し出します。


このように小さな器械です。夜寝る前に自分で装着して頂きますが装着は非常に簡単です。装着後、スタートボタンを押すと検査開始です。後はゆっくりいつものようにお休みください。翌朝、起床と共にストップボタンを押して来院してください。来院後、下の図のようにコンピュータにより解析して結果をお知らせします。


費用:保険が適用されますので、費用は初診時で3割負担の方の場合、3,400円程度です。

治療法:検査の結果、睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された場合にCPAP療法(シーパップ療法)を行います。CPAP(シーパップ)とは持続陽圧呼吸療法で睡眠時無呼吸症候群、特に閉塞型の治療として第一に選択される呼吸療法です。下のような器械で自宅で治療をします。